【西東京市】村山彰容疑者、「24時間以内に首をつって死んでくれ」 長男が自殺

　「24時間以内に死んでくれ」
　親からこんなこと言われるなんて普通は考えられない。
　しかしこの考えられないことが現に起きているのだ。

　7月30日朝、東京都西東京市で虐待を受けた中2の長男（14）が自殺した。
　自殺の直前、29日の午後1時から2時にかけて、継父である村山彰容疑者（41）から暴行を受けた挙句、「24時間以内に首をつって死んでくれ」と迫られたそうだ。
　長男は村山容疑者の言葉通り、自室で首を吊った。

　さらに、村山容疑者は、自殺を図った長男に気付いて通報しようとする母親を制止していたことが、警視庁への取材でわかっている。
　「通報は待て。捕まる用意をする」と言い、発見から約50分後に村山容疑者は通報したそうだ。
　その間に人工呼吸などの救命措置はしなかったという。
　
　一家は母親と次男を含めた4人暮らし。村山容疑者は「子供を強くするために以前から殴っていた。自分が殺したようなものだ」などと供述しているが、それは違う。

　殺したようなものなのではない。お前が殺したんだ。

　田無署によると、村山容疑者は4年前、長男の母親と交際するようになり、2年前に結婚した。長男と血縁関係はない。母親は、長男への暴行について「3～4年前に同居を始め、すぐに始まった」と証言している。今年6月中旬に暴行がエスカレートし、長男は顔のあざが目立ち、脚を引きずるようになったため、通っていた市立中学校に行かせないようにした。遺体には数十か所のあざがあり同署は虐待の発覚を恐れたとみている。

　母親はなぜ通報しなかったのだろうか。
　私には分からない。
　村山容疑者は無職。いなくなったところで生活に支障はないはずだ。

　市教育委員会によると、長男は6月13日から登校しなくなった。学校は長男との接触を試みたが、村山容疑者は「本人の事情」と説明、拒んだとしている。校長は1日夜に記者会見し、児童相談所に通告しなかったなどの判断に問題があったと認めた。担任が、登校しない長男の様子を尋ねるため電話をしたが、訪問はしなかったという。

　児童虐待防止法は平成16年に改正され、通告対象が「児童虐待を受けた児童」から「児童虐待を受けたと思われる児童」に拡大された。

　にも関わらず、通告はしなかった。
　校長は「適切な対応をすれば防げたかもしれない」なんて上っ面だけの反省を口にしていた。

　担任の女性教諭が顔のあざを見つけて問いただすと、長男は「父親に殴られた」と説明。担任は今年の1学期にも同様のあざに気付き、学年主任らに報告したが、市教委や児相などには、伝わらなかったという。

　やはり学校という組織は生徒のためのものではなく、教師のためのものらしい。

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